食中毒とノロウイルスの違いって何?
食中毒は夏場だけじゃない!?
夏になると、食中毒に関するニュースが連日のように報道されますね。食中毒=夏というイメージを持ってしまうかもしれませんが、食中毒が起きるのは夏の暑い季節だけではありません。実は、秋から冬にかけて、もうひとつの食中毒のピークがあります。この時期に起こる食中毒の多くはウイルス感染によるもので、ノロウイルスが代表的なものです。
涼しくなってきて油断しがちな季節ですが、食品の衛生管理や手洗いなどをしっかり行う必要があります。
ところが、最近は夏場でもノロウイルスによる食中毒が増えているので、食中毒の原因の区別がしづらくなっています。
ノロウイルスとは何か?
まず、ノロウイルスについて簡単に説明します。ノロウイルスは、アメリカのノーウォーク(Norwalk)という場所で発見された非細菌性急性胃腸炎を引き起こすウイルスです。地名にちなんで「ノーウォークウイルス」と呼ばれていました。しかし、ウイルスに地名をつけて呼ぶのをやめようという動きがあり、2002年7月からウォークを省略してノロウイルス(Norovirus)と呼ばれるようになりました。それまでは、小型球形ウイルス(RSSV)とも呼ばれていました。
ノロウイルスは、一般的に食べ物から感染するといわれていますが、手についたウイルスを飲み込んでしまうことが原因で感染することも多いです。
食中毒とノロウイルスの違いは?
食中毒とノロウイルスの違いについて調べる人が多いみたいなので、少しそれについて触れたいと思います。食中毒の原因となる物質は、化学性物質や自然毒など様々ありますが、簡単に分けると「細菌性」と「ウイルス性」となります。(※化学性食中毒と自然毒食中毒には触れません。)
細菌性は、食品中の細菌や食品中で増殖した細菌から発生する毒素を食べることによって食中毒を引き起こします。細菌性食中毒は夏場に多く、主な感染経路は経口感染です。
一方で、ウイルス性は、ウイルスが原因となる食中毒です。ウイルスが付着している食べ物を口にしたり、気づかないうちに手についてしまったウイルスが体内に入ることで食中毒を引き起こします。
ノロウイルスは、ウイルス性食中毒の一種です。細菌性食中毒との違いは、嘔吐物や糞便に触れたり、飛沫のウイルスを吸い込んでも感染することです。つまり、経口感染だけでなく、接触感染や飛沫感染があるのです。
傷んだものを口にして起こる食中毒とノロウイルスによる食中毒の違いは、感染経路になります。ノロウイルスによる食中毒の症状は、吐き気や嘔吐、下痢や腹痛、頭痛、発熱で他の食中毒と変わりません。
終わりに
夏休み中は、食べ物を持って出かける機会が多いと思います。食品の管理には十分に注意しましょう。ノロウイルスによる食中毒と細菌性の食中毒の違いは、接触感染や飛沫感染が考えられることです。症状に大きな違いはないので区別する必要性は特にないのです。【スポンサーリンク】