ベネッセ個人情報流出事件の被害者へのお詫びの対応が非常識。

2014年7月9日、ベネッセコーポレーションの約2900万件もの顧客情報が流出するという国内最大級の個人情報流出事件が発覚しました。この事件は、自分にはまったく関係ないと思っていたら、私も個人情報が漏洩した対象者でした。ベネッセから送られてきた封書を読んで初めて気がついたのです。

小学生の頃に「進研ゼミ小学講座」を受けていたことをすっかり忘れていました。まあ、流出してしまったものについて、とやかく言っても意味がありません。

ただ、ベネッセのお詫びの対応にはかなり問題があるのではないかと思います。案の定、ネット上でもかなり話題になっているようです。

ベネッセ個人情報流出事件で漏洩した情報とは?

一応、今回の事件で漏洩した情報を書いておきます。ベネッセのサービスに登録した本人の「氏名・生年月日・性別」、その保護者、もしくは子供の「氏名・生年月日・性別・続柄」が主に流出したようです。

また、一部のユーザーの郵便番号や住所、電話番号、FAX番号、メールアドレスも流失したという報告があります。

どれも少し調べれば、簡単にわかってしまう情報ばかりですが、流出してしまったことによって、失った社会的信用は取り戻せないでしょう。

そして、顧客情報流出対象者に用意したお詫びの品にこれまた問題があるのです。

500円分の電子マネーギフトか図書カード

ベネッセ個人情報流出事件の対象者に用意したお詫びの品

ベネッセコーポレーションは、お詫びの品として500円分の電子マネーギフト、500円分の全国共通ギフトカード、そして今回の事件を受けて立ち上げた財団への寄付という選択肢を設けました。

「いやいや、ちょっと待ってよ」と思いましたね。お詫びの品として、自社が立ち上げた財団「ベネッセこども基金」への寄付を選択肢に含めるなんて信じられません。

でも、ここまでくると、対応に対して腹が立つというよりも面白いなあ、凄い神経だなあという感情が湧いてきます。お詫びの対応について、様々な検討を行ってきた結果がこれなわけですからね。

「ベネッセこども基金」を立ち上げた目的は?

この度、ベネッセコーポレーションが「ベネッセこども基金」を設立した目的は、未来ある子どもたちへの支援や子どもたちが安心して学習に取り組める環境の確保とのことです。

経済的理由や重病などの困難を抱える子どもたちを支援、子どもの安心や安全を守るための活動、子どもの成長支援に関する活動をしていくそうです。

今回の個人情報流出事件のお詫びの品として、「ベネッセこども基金」への寄付を用意するのは個人的に間違っていると思います。世間的にも間違っているという考えも持った人が多いのでネット上でも話題になっているんですけどね。この度の対応でさらにイメージが悪くなりそうです。

終わりに

楽天EdyやAmazonギフト券、nanacoギフトなど、電子マネーギフトという選択肢があるのは、ニーズに合っていて良いと思いましたが、手続きが面倒くさいです。一方的に図書カードかQUOカードが送られてきた方が楽ですね。しかも、手続き期限が2014年12月15日までとなっているので手続きを忘れてしまう人がかなり出てきそうです。

「お金を払うので許して下さい」という一般的なスタンスではなく、「とりあえず謝罪はするけど、お金はできるだけ払いたくない」というベネッセの対応はなかなか面白いスタンスですね。

私は、お詫びの品も要らないし、基金に寄付する理由もないのでスルーしたいと思います。



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