映画「任侠ヘルパー」が訴える介護問題と高齢社会の行く末。【あらすじと感想】
先日、2012年に公開された映画「任侠ヘルパー」がWOWOWで再放送されていました。草彅剛が主演を務めているドラマ「銭の戦争」を見ているので、こちらの映画もチェックしてみました。
高齢社会や介護問題について考えさせられる映画でした。少しだけ映画の感想を書きたいと思います。
ドラマと映画のつながりは、ほとんどありません。ドラマの主要キャストである黒木メイサがちょっとだけ出演してます。
あらすじ
草彅剛が演じる主人公・翼彦一は、堅気としてコンビニで働きながら生計を立てていました。しかし、ある日、老人がコンビニ強盗が入るという事件が発生しました。その事件が発端で彦一は、警察に逮捕されて刑務所に入ってしまったのです。コンビニ強盗で逮捕された老人と再会したことがきっかけで、彦一は再び極道の世界に戻ることになりました。
極道の世界に戻り、地方リゾート都市で極鵬会が運営している老人養護施設「うみねこの家」の運営を任されました。そこには、異臭を放つ糞尿まみれの環境で老人たちが生活しているというハードな世界が描かれていました。
破産した老人たちをかき集め、生活保護費や年金をせしめるのが極鵬会の目的でした。しかし、任侠ヘルパーだった彦一は環境を改善するため、老人たちに自主性を求め、施設に活気が戻り始めました。
だが、彦一の行動を黙って極鵬会が見過ごすわけがなく、うみねこは燃やされてしまいました。ここから彦一の逆襲が始まったり、自主性を取り戻した老人たちが施設の再建に向けて動き出します。
これが映画「任侠ヘルパー」の簡単なあらすじです。
感想
日本が超高齢社会になるのは時間の問題です。しかし、介護施設の不足や介護施設の費用が高く支える世代の負担増大などは現実的な問題でもあります。また、ヤクザが生活保護を不正受給するという問題も近年たびたび取り上げられています。任侠ヘルパーは、こうした社会問題に一石を投じた映画です。少子化や晩婚化、未婚化が進めば、路頭に迷う老人は必ず増えていきます。介護施設の不足、介護士の不足、社会保障費の削減など、高齢社会は日本の体力を奪っていくばかりです。
実際に「うみねこ」のような施設が増えてもおかしくない状況だと思います。少子高齢化社会の行く末は非常に恐ろしいです。
終わりに
映画の内容については、そこまで面白さを感じるものではありませんでした。けど、介護問題の改善を訴えるという部分は非常に興味深かったです。それにしても、草彅剛さんの演技は素晴らしいものがあります。バラエティなどの雰囲気とはガラリと変わるので非常に面白いです。役者“草彅剛”の凄さを改めて感じた作品です。
銭の戦争も引き続き、楽しみたいと思います。
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